2016/10/04

Nishida, Masaaki "Jintai bigaku (Aesthetics of human body) vol.1, 2" (1992, 93)


『西田正秋著作集 人体美学 美術解剖学を基礎として 上・下』(1992, 93)
Nishida, Masaaki. Jintai bigaku (Aesthetics of human body) vol.1, 2. Tokyo: gendaisha; 1992, 93. / 258×182mm, 440pp+510pp
著者:1901-1988. 日本の美術解剖学者.東京藝術大学4代目美術解剖学教授(1926-69),文化服装学院専任教員(1969-81),文化女子大学教授(1972-79, 非常勤講師-84)

 西田正秋による膨大な論考を没後にまとめた著作集.西田は久米桂一郎の後を継ぎ,43年もの間,東京芸術大学で美術解剖学の教鞭をとった.授業内容は久米と同じくリシェに基づいたものであったが,授業のために書き溜めたノートや研究の多くが戦火で焼失している.
 内容は筋骨格を教えるための体系的な美術解剖学書ではなく,西田の多岐にわたる美術作品の解析研究を東京藝術大学や文化服装学院の教え子たちがまとめたものになっている.西田による描き起こしの図版がふんだんに添えられた美術解剖学の解析は,西洋美術のみならず東洋美術も含まれる.これまで論じられていなかった東洋美術の美術解剖学的な解析は,その後の日本の美術解剖学の芸術学的な側面の基礎となった.
(初版,筆者蔵)

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