2016/06/07

Arnould Moreaux “Anatomie Artistique de l’Homme” 1928


Arnould Moreaux “Anatomie Artistique de l’Homme” 405p, Librairie Maloine S. A., Paris, 1928

フランス芸術家協会の会員アーノルド・モローによる『男性の美術解剖学』。ロングセラー書で、第2版が1997年に出版され、現在もMaloine社が販売している。
 図版は、全体的にはリシェをベースにしているが、レオナルドの解剖素描やガメリンの解剖図の引用が随所に見られる。所々に古典彫刻が掲載され、表面の起伏が何であるかについてや、彫刻の姿勢についてどの筋が働いているか解説されている。骨と筋の情報は非常に多く、動きや働きを細かく図示し、運動解剖学や機能解剖学的な書籍の体裁をとっている。
 リシェの影響の判断要素の一つになっている「リシェバンド(大腿筋膜前面の肥厚部)」であるが、筋肉図には掲載されていないが、体表の起伏の項目で取り上げられている。
(初版、筆者蔵)

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