2016/06/29

Rijkse, Jac. / Heij. B. Th. de. "Anatomie voor Kunstenaars" 1930





Rijkse, Jac. / Heij. B. Th. de. Anatomie voor Kunstenaars. Amsterdam: Meulenhoff; 1930. / 242x175mm, 363pp.

オランダの解剖学者リクセとハイジによる『芸術家のための解剖学』。初版から大幅な増補がなされた。骨格図ないし骨格写真は同様のものを使用しているが、筋肉の局所解剖図は全て変更されている。写真図版が増え、脊柱のシェーマなどが追加されている。運動など今回から追加された内容はモリエールからの影響が見られる。
(改定第2版、1941、筆者蔵)

2016/06/24

Ferencz, N. Czike. "Művészeti anatómia" (1898)





フェレンツ『美術解剖学』(1898)
Ferencz, N. Czike. Művészeti anatómia. Btapest: Pallas; 1898. / 240x160mm, 67pp.
著者:ハンガリーの画家

 ハンガリーの美術解剖書。内容は簡易にまとめられ、美術解剖学の歴史、骨学、筋学、古典彫刻の写真などが掲載されている。解剖図はゼンメリングデュヴァルコールマンなどから引用している。
(初版、筆者蔵)

2016/06/22

Reference: Frohse, Fritz. / Fränkel, Max. "Die Muskeln des Menschlichen Armes und Beines" (1908,1913)










フローゼとフランケル『上肢の筋肉』(1908)
フローゼとフランケル『下肢の筋肉』(1913)
Frohse, Fritz. / Fränkel, Max. Die Muskeln des Menschlichen Armes. Jena: Gustav Fischer; 1908. 
Frohse, Fritz. / Fränkel, Max. Die Muskeln des Menschlichen Beines. Jena: Gustav Fischer; 1913.

 ドイツの解剖学者フローゼとフランケルによる『上肢の筋肉』(1908)と『下肢の筋肉』(1913)。イエナの解剖学教授バーデレベン(Bardeleben, Karl von.)の編集による。筋肉に関する詳細な記述がなされた医学書で、図版にフォーが使用されている。コピーではなく神経の走行など改変が加えられているが、医学書に美術解剖学書が使用されている点が興味深い。
 当時は、美術解剖書と医学書の情報量に現在ほどの差がなかったのかもしれない。
(初版、筆者蔵)

Hartley. Jonathan Scott. "Anatomy in Art: A Plactical Text Book for the Art Student of the Human Form" (1891)




ハートレイ『美術における解剖学』(1891)
Hartley. Jonathan Scott. Anatomy in Art: A Plactical Text Book for the Art Student of the Human Form. New York: Press of Styles & Cash; 1891. / 113pp.
著者:1845-1912. ロイヤルアカデミーで学んだアメリカの彫刻家.

 初期アメリカの美術解剖書である。図版は写真と彫刻の道具を除いて引用である。解剖図はフォーの縮小版、プロポーション図はシャドウからコピーされている。体表写真は、彫刻表現でよく見られるような姿勢が選ばれ、直立姿勢、コントラポスト(片足重心)、武器を振りかざす姿勢が比較できるように並んでいる。彫刻の項目では塑像の方法が記載されている。
(初版、筆者蔵)

2016/06/20

Elfinger, Anton. Anatomie des Menschen die Knochen-Muskel-und Bänderlehre. (1854)




エルフィンガー『骨や靭帯、筋などの人体解剖学』(1854)
Elfinger, Anton. Anatomie des Menschen die Knochen-Muskel-und Bänderlehre. Wien: Reiffenstein & Rösch; 1854. / 54pp.
著者:1821-1864. オーストリアの生理学者.イラストレーター.『皮膚病のアトラス』などを著した.

 冒頭の3枚の図版を除き、フォーのアトラスのコピーである。女性の図から初版からコピーしている。フォーのアトラスは、英語(1881)、オランダ語(1942)に翻訳されたが、ドイツ語版はないため、ドイツにはエルフィンガーを介して広まったと考えられる。
 冒頭の3枚の図版は頭蓋骨の側面図とその線描、正面図が描かれた。体表のアウトラインはなく、フォーの体表と内部構造を比較できるような配置は失われている。
(初版、筆者蔵)

Flaxman, John. "Anatomical Studies of the Bones and Muscles, for the Use of Artists" (1833)






フラクスマン『芸術家が使用するための骨と筋の解剖学研究』(1833)
Flaxman, John. Anatomical Studies of the Bones and Muscles, for the Use of Artists. London: M. A. Nattali; 1833. / 49.5x31.5cm, 13pp+21pl.
著者:1755-1826. イギリスの新古典主義の彫刻家.作図家.
画家:ランジール Landseer, Henry. ロバートソン Robertson, William. クラウソン Clauson, M.de.(肖像画)

 銅版画による大判のアトラスである。著者による独自の視点に基づいた図版が掲載されている。全身骨格図はヴェサリウスに基づく。全身の筋肉図はウードンのエコルシェ(1776)に基づく。局所図は解剖体を観察したスケッチのような描写になっており、真上や真下から見た骨格図が珍しい。
(初版、筆者蔵)

2016/06/17

Uguccioni, Leopoldo. "Elementi di anatomia esterna" (1813)





ウグッチオーニ『外形の解剖学の要素』(1813)
Uguccioni, Leopoldo. Elementi di anatomia esterna. Firenze: Preso Carli e comp.; 1813. / 225x145mm, 128p.
著者:イタリアの版画家

 ウグッチオーニの名前は、タイトルページには記載されず、導入文の末に記載されている。内容は骨と浅層の筋が紹介されている。
 図版は銅版画で、アルビヌスに基づく。手や足、頭部などの図はオリジナルであるが、トーンをつけた図版と、線描の図版を用意し、アルビヌスの計画を踏襲している。第3版では図版がリトグラフに変更され、新しい印刷様式の変革期にあったものとみられる。
 リトグラフは陰影のトーンが滑らかであるが、筋や腱などの線維方向が見えず、銅版画の方がシャープでクリアに見える。
(初版、第3版、筆者蔵)