2015/06/21

Edmond J. Farris “ART STUDENTS’ ANATOMY” (1961)


Edmond J. Farris “ART STUDENTS’ ANATOMY” 159pp, Dover, New York, 1961

ペンシルべニア芸術アカデミーの教授、Edmond J. Farrisによる“ART STUDENTS’ ANATOMY”。原著は1935年にJ. B. Lippincitt Companyから出版され、Dover Publications版は第2版をもとにリプリントされた。イラストは妻のL. Augusta Stroman Farris、写真は陸軍医学博物館のRoy M. Reeveによる。
 本書は解剖図にAlbinus “Tabulae”(1747)を使用した美術解剖アトラスで、Farrisがアカデミーで行った教育内容を編纂した内容になっている。“Tabulae”から引用した全身図の他に、全身図と同じポーズをとった男女と少年の裸体写真、肩や膝の関節を写したX線写真が掲載され、体表と内部構造の関係を把握していくスタイルになっている。オリジナルの図は写真に基づく線描とAlbinusの骨格図に筋のシルエットを加筆したもの。巻末には学生作品が掲載され、アカデミーでの美術解剖教育の成果作品もわずかだが掲載されている。
  “Tabulae”の解剖図Hale/Coyleの翻訳以前からたびたび美術解剖の書籍に登場する。美術領域との親和性が高い解剖図譜の一つである。
(リプリント版、筆者蔵)

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