Edmond J. Farris “ART STUDENTS’ ANATOMY” 159pp, Dover, New York, 1961
ペンシルべニア芸術アカデミーの教授、Edmond J. Farrisによる“ART STUDENTS’ ANATOMY”。原著は1935年にJ. B. Lippincitt Companyから出版され、Dover Publications版は第2版をもとにリプリントされた。イラストは妻のL. Augusta Stroman Farris、写真は陸軍医学博物館のRoy M. Reeveによる。
本書は解剖図にAlbinusの “Tabulae”(1747)を使用した美術解剖アトラスで、Farrisがアカデミーで行った教育内容を編纂した内容になっている。“Tabulae”から引用した全身図の他に、全身図と同じポーズをとった男女と少年の裸体写真、肩や膝の関節を写したX線写真が掲載され、体表と内部構造の関係を把握していくスタイルになっている。オリジナルの図は写真に基づく線描とAlbinusの骨格図に筋のシルエットを加筆したもの。巻末には学生作品が掲載され、アカデミーでの美術解剖教育の成果作品もわずかだが掲載されている。
“Tabulae”の解剖図はHale/Coyleの翻訳以前からたびたび美術解剖の書籍に登場する。美術領域との親和性が高い解剖図譜の一つである。
(リプリント版、筆者蔵)
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