2015/06/08

Wilhelm Ellenberger, Hermann Dittrich, Hermann Baum “AN ATLAS OF ANIMAL ANATOMY FOR ARTISTS” (1956)



Wilhelm Ellenberger, Hermann Dittrich, Hermann Baum “AN ATLAS OF ANIMAL ANATOMY FOR ARTISTS” 151pp, Dover, New York, 1956

ドイツの動物解剖学者のWilhelm Ellenberger(1848-1929)、同じくドイツの動物解剖学者のHermann Baum(1864-1932)による動物解剖学書を編纂した“AN ATLAS OF ANIMAL ANATOMY FOR ARTISTS”。リプリント版(英訳版)の編集はアメリカ自然史博物館のLewis S. Brownによる。EllenbergerとBaumはドイツの近代動物解剖学の始祖とされる。図版はメディカルイラストレーターのHermann Dittrichが描いた。元々はそれぞれの動物ごとに出版された書籍であったが、リプリント版の出版に当たって一冊にまとめられた。原著は巻末に記載されている。
 掲載されている動物は、馬(サラブレッド)、犬(ラブラドール・レトリバー)、ライオン(雌)、牛(雌牛、雄牛)、鹿(シカ、ノロジカ、ヤギ)の解剖図のほかに、付録としてイギリスの画家George Stubbs(1724-1806)による馬、フランスの動物学者Hercule Strauss-Durkheim(1790-1865)による猫、フランスの動物学者Georges Cuvier(1769-1832)による猿、アザラシ、兎、カンガルー、リス、コウモリの解剖図が掲載されている。
 リトグラフによる図版は極めて緻密で美しく、写真と見紛うほどである。真正面、真後ろからの難しい視点のみならず、真上からの視点で描かれている図もある。
 現行版の表紙にはなぜかStubbsの解剖図が使用されている。
(リプリント版、筆者蔵)

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