Julien Fau “ANATOMIE ARTISTIQUE ÉLÉMENTAIRE DU CORPS HUMAIN” 55pp, J.B. Bailliére, Paris, 1850
フランスの解剖学者Julien Fauによる“ANATOMIE ARTISTIQUE ÉLÉMENTAIRE DU CORPS HUMAIN(美術解剖学 人体の要素)”。本書は通称「le petit Fau」と呼ばれ、19世紀中盤から後半にかけてヨーロッパで親しまれた美術解剖のハンドブックである。Röhrlの調査によれば第7版まで増刷され、英語訳(第11版 1905)とドイツ語訳(1942)がある。
本書は大判の「Atlas(通称Grand Fau)」の縮小版で、図版はモノクロの銅版画に置き換えられている。原画がリトグラフのため、銅版画としてはきめ細かく繊細な印象になっている。「Atlas」には体表や性差、年齢差の図があるが、こちらの「le petit Fau」には含まれていない。後年出版されたCuyerとの共著には本書の図版が用いられた。
(第7版、筆者蔵)
0 件のコメント:
コメントを投稿