2015/04/10

Julius Kollmann "PLASTISCHE ANATOMIE DES MENSCHLICHEN KÖRPERS" (1886)



Julius Kollmann "PLASTISCHE ANATOMIE DES MENSCHLICHEN KÖRPERS" 624pp,  VERLAG VON VEIT & COMP, Leipzig, 1886

コールマンによる解剖書「美術解剖と人体」。コールマンはバーゼル大の解剖学の教授であった。骨学、筋学、体表解剖、古代やルネサンス作品の解析、体表の写真図版など網羅的に紹介されている。女性骨格図は、サミュエル・トーマス・フォン・ゼンメリングの「女性骨格図」を元にしている。古代作品ではボルゲーゼの闘士像を引用し、ルネサンス作品ではミケランジェロの図を引用している。系統だった解説ではないのと図が様々で重複している箇所があるため、理路整然とは言いがたいが非常にボリュームがある。なかでもX.A.V.E. SINGERのサインが入った図は見ごたえがある。この図は後にシーダーが引用した。
 日本では、東京美術学校時代に森鴎外が本書を手本として美術解剖を教えたとされる。本書はドイツの美術解剖を知る資料として貴重である。
(東京芸術大学美術解剖学研究室蔵)

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