Paul Richer "ANATOMIE ARTISTIQUE DESCRIPTION FORMES EXTÉRIEURES DU CORPS HUMAIN" 270pp, PLON, Paris, 1890
リッシェによる大著「美術解剖 人体の外形の解説」。ポール・リッシェ(Paul Marie Louis Pierre Richer, 1849-1933)は彫刻家、版画家、解剖学者。パリのエコール・デ・ボザールで教鞭を執った。近代以降現代までの美術解剖書の多くが本書を手本としている。長辺が35cmを超える大型のアトラスで、テキストと図版の2部パートからなり、1ページづつ紙葉として分かれている。骨学、筋学、体表、運動、プロポーションの順で網羅的に記述されている。図は解剖学的正位が描かれ、立体的な構造と位置関係の把握を補助するために正面、側面、背面の3面図を掲示し、さらに局所と全体が繋がるように計画されている。解剖図としても精確で、隅々まで見ても新しい発見が得られる。この綿密な図は写真を元にして描かれたが、トレースではなく形態の調整がなされている。本書は日本の美術解剖にも大きな影響を与え、今日でも東京藝術大学の美術解剖学の授業に使用されている。
(初版、筆写蔵)
web archive (only plates): https://archive.org/details/AnatomieArtistiqueDescriptionDesFormesExtrieuresDuCorpsHumain
2016.515 図版追加
2016.515 図版追加
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