2015/04/28

William Rimmer "ART ANATOMY" (1962)



William Rimmer "ART ANATOMY" 153pp, Dover, New York, 1962

ウィリアム・リマー(1816-1879)による「美術解剖」(オリジナルは1877年出版)。リマーはイギリス生まれの画家、彫刻家、解剖学者(リプリント版にはM.D.表記あり)。ニューヨークのクーパー・ユニオンで女性のためのデザイン学校の教授を勤めた。掲載された図の多くはリマーによるオリジナルだが、全身骨格はファウからの引用が見られる。筋骨格図は実際の解剖体を観察した情報が含まれているのと、起伏に強いこだわりがあるのか、図は実際の人体よりも起伏が強調され、それだけではなく起伏を示すために前腕などにリング状の横線が描き込まれている。見方も美術的で、上肢の筋をバラバラに描いている図など解剖学では見られないアプローチをしている。前腕の前腕の筋は筋どうしが癒合しているため、図のように分割出来たかは不明。リマーのクセのある図はデューラーや、ルネサンス後期の素描を彷彿させる。
(リプリント版、筆写蔵)

0 件のコメント:

コメントを投稿