2015/05/08

Gottfried Bammes "Die Gestalt des Menschen" (1969)



Gottfried Bammes "Die Gestalt des Menschen" 430pp, Otto Mayer GmbH, Ravensburg, 1969

ドイツの教育者でドレスデン芸術大学の解剖学者Bammes(1924-2007)による"Die Gestalt des Menschen Lehr- und Handbuch der Künstleranatomie(人体の形 美術解剖学の教科書)"。網羅的な美術解剖の書籍で大著である。内容には解剖学的な情報だけでなく、いかにして人体の形状を美術的に捉えるかという試みが含まれ、素描や切り絵、彫刻などの作例などを通して多角的に提示されている。
 まず最初に美術のための解剖学の歴史を掲載している。紹介されているものの中にはドイツの美術解剖書も多く、Dr. Wilhelm Burkhard SeilarやT. Brisbane、Segfried Mollierなどの図や、中国の美術解剖書からの図版も掲載されている。後に続く内容の流れとしては、プロポーション、下肢、体幹、上肢、頭部の順に運動と局所解剖的な解説が行われ、最終的に全身の筋骨格の概観を提示する。その時々で裸体写真、巨匠やBammesの作例を見せながら補助的な解説を行っている。
 Bammesの解剖学的な図で特徴的なものは、模式図や模型があげられる。骨格をシルエットなど単純化した形態によって解説する図や模型はオリジナリティーにあふれている。Richerの模写はないが、いわゆるRicher's band(大腿筋膜の肥厚部)が描かれている。
(第3版、東京芸術大学美術解剖学研究室蔵)

wiki: http://de.wikipedia.org/wiki/Gottfried_Bammes

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