Christoph Roth “PLASTISCH-ANATOMISCHER ATLAS ZUM STUDIUM DES MODELLS UND DER ANTIKE.” (1870)

Christoph Roth “PLASTISCH-ANATOMISCHER ATLAS ZUM STUDIUM DES MODELLS UND DER ANTIKE.” 56pp, Paul Neff Verlag, Esslingen, 1870

ドイツの解剖学者Christoph Rothによる“PLASTISCH-ANATOMISCHER ATLAS ZUM STUDIUM DES MODELLS UND DER ANTIKE.（モデルと古代彫刻を研究するための美術解剖アトラス）”(1870)。当時の美術解剖の目的を端的に表したタイトルになっている。

　本書はB4超の大型アトラスで、図版は24枚のプレートからなる。骨格と筋が全身と局所で描かれ、全身図ではいかにも重量のある球を持ち上げた人体像が描かれている。局所図では筋の断面や頭蓋の歯槽のディティールから、実際の解剖体を観察して描いたことが伺える。描写は図版と解説で2段階あり、解説の方がややラフに描かれている。図の印象としてはSchiderに通じるところがある。

　経緯は不明だが、このアトラスに描かれた人体の姿勢はドイツSomso社の解剖学モデルに使われている。

（第4版、筆者蔵）

Somso model: http://www.somso.de/en/anatomie/general-anatomy/figures-torsos/muscular-figures/as-3/